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2006年05月02日

何より大事なのは「便利」になったこと

あすなろBLOG:Web2.0がバブルだったとしても、その「技術」までは失われない

さて、その「Web2.0」だが、最近「Web2.0は“いつか来た道”」という意見を多く聞くようになった

「いつか来た道」ならば、なぜかつてはスルーされたモノが、今になって評価されるようになったのか?

まず1点目として「ネットバブル」の時と現在では、マシンのスペックやインターネットの回線環境が違うということだ。

ソフトウェアのイノベーションと、ハードウェアの進歩の関係。ムーアの法則によってハードウェアの進化の速さは一言で語れるけど、プロセッサの性能ってのは一方向にだけ進歩するのではなく、ソフトウェアのトレンドにも左右される。もちろん、プロセッサのアーキテクチャがソフトウェアを規定する部分もある。

つまりはコンピュータサイエンスの両輪が、コミュニケーションテクノロジで結合されて、ネットワーク社会をドライブしていく。その有機的、多元的な進歩を「マシンスペックとブロードバンド」の一言で済ますのは、ちょっと簡単すぎやしないだろうか。

半導体と回線技術。Webとは異なるレイヤーのモノを議論に取り込むのは難しい。だから、それらを所与のものとしてしまいがちだが、Webのレイヤーから、違うレイヤーへの影響を与えている面は確実にある。PCサーバー流行りは、コスト重視から来るダウンサイジングというトレンドだけじゃなくて、ウェブ系のソフトウェア開発者からの要望が大きいのだから。

最近ではこの「プッシュ」は「RSS」によって復活しつつある。RSSもあるコンテンツの最新情報を教えてくれる物であり、基本的には同じような技術だ

RSSをプッシュっていうのは、やはり違和感がある。プッシュじゃなくてプルだっていいたいんじゃなくて、RSSは単に人間が読むだけのモノじゃないだろってこと。人にもマシンにも読めるデータフォーマットで、コンテンツが流通する。RSSの本義はそこのはずでは。

我々は既にAjaxやRSSの技術を体験しているということだ。「Google マップ」のスクロールが可能な地図サイトを使ってしまった後で、従来のようなスクロールができない地図サイトを使うだろうか?

もう一つ、Google MapsのUIを、AJAXの功績にするのもちと違う。同じことはFlashでもActiveXでもできる。互換性を言い出せば、Flashの方がプラットフォームとしての普及率と互換性は上だし、できることはActiveXの方が幅広い。なのにFlashやActiveXを、だれもWeb2.0と呼ばないのはなぜか。

これらの技術、UI、プラットフォームはWeb2.0なんて言葉で区切られる前から個々に存在していた。ただ、それはバラバラにあったので、すべてをブラウザの中だけで使うことはできなかった。いくつのも小さなイノベーションが積み重なって、気がついたらWebが昔よりずっと便利になっていた。つまりはユーザーエクスペリエンス。

しかし仮に「Web2.0的なビジネスバブル」がはじけたとしても、AJAXやRSSといった「Web2.0」を構成する技術は無くなりはしないだろう

サービスの後ろにある技術なんて何だっていいんだ。ユーザーにとって便利であれば。Windowsであれ、Mac OSであれ、Unixであれ、使いやすいものが使われる。

ただし、Ajaxだ、LAMPだ、アジャイルだってのは、開発者にとって便利なモノだ。開発者だってユーザーなんだから使いやすいものを使えばいい。開発者にだってユーザーエクスペリエンスはある。

昔に比べてみんなが使いやすくなった。消費者も開発者も。なんだかバージョンアップしたみたいだ。じゃあそれがWeb2.0なんだろう。

最後に余談。マッシュアップとウェブサービスを対比させてるけど、これって単にウェブサービスの組み合わせをヒップホップに習ってマッシュアップといってみただけで、最初っから同じことを指しているんだと思っていたけど、違うのかな。現状では、マッシュアップが一人歩きしつつあるきらいはあるけどさ(そして、記事によってそれを後押ししてしまった責任の一端は編集側の人間としてあるかもしれない)。

てことで以上が総論賛成、各論反対の中身。