■第117話 2000/6/11(日)
日付が変わる頃に、価格調査の方の暫定版が上がる。Iデスクに見せると案の定、大ウケ。こりゃどう見ても文字化けにしか見えないもんなぁ。たまにはこういうジョーク記事もよろしかろうということでOKが出る。 続いて光華商場の探訪記を書き出す。こちらは思いの外に時間がかかる。写真を思ったより撮れなかったのがイタイ。何とか、手持ちの写真と自分の主観バリバリでこの台湾日記のようなノリで書き上げる。秋葉原だとショップの店員などから突っ込みが入るが、台湾のことなら「調べられるモンなら、てめぇで調べてみろ」とばかりに書き殴る。イヤー、記事でこういう原稿書くと気持ちいいね。 とりあえず自主校正まで終えて、午後2時をまわる。さすがにつらくなってきたので、デスクに後を頼んで上がらせてもらう。荷物が多かったがリブロだけには寄って「ヒカルの碁」7巻と「テニスの王子様」3巻をゲットして、清瀬に。バスを待つ間、ファミマで雑誌を立ち読み。さすがに先週のジャンプは無く、サンデー、マガジン、月マガを読んで帰宅。 家についてやっと落ち着く。ダラダラしながら日記を仕上げてアップ。ようやく地獄の1週間が終わった。
■第116話 2000/6/10(土) 轟きの台湾日記 目を覚ますと午前9時。原稿を書いている時間なんてまったくありゃしない。とりあえず荷物をまとめてチェックアウトの準備。一段落ついたところでホテルのそばのAurolaというパソコンショップに行き、台湾のパソコン雑誌を何冊か購入。 部屋に戻ってチェックアウトし、ホテルのリムジンで中正国際空港へ出発。おぉ、ベンツに初めて乗ったぞ。40分程で空港に到着。チェックインしようとカウンターへ向かうと、昨夜のIさんに声をかけられる。なんと同行のKさんが飛行機のチケットを紛失したとのこと。昨年はIさんがパスポートをなくしており、相変わらずこの人達の旅はただでは終わらない。 どうやらタクシーの中ではあったらしいので、車の中に落としたらしいと判断してタクシーを管理するホテルに連絡。見つかって届けてくれることになって何とかなりそうだが、問題は出発時間までに間に合うかどうか。ドキドキ。 とココでこちらもチェックインしなければならないので、Iさん達と別れる。実は便が違うのでこの後どうなったか知らない。この日記を書いている11日午後24時現在、Iさん達の消息は不明(笑)。ま、台湾なら何とかなるだろうけど。 実のところこちらも飛行機のリコンファーム(予約確認)を忘れていたので、出発時刻からかなり早めに空港に着くようにしたが、問題なく席は確保。帰りは窓際、といっても国際便だと飛行中は雲しか見えないけどね。 機内ではノートを広げて昨夜手を着けなかった原稿を書き出す。しかしバッテリーが持たず、1時間も使用できずほとんど手つかずの状態。やっぱ拡張バッテリーは必須だな。 日本時間で午後6時過ぎに羽田着。通関でなぜか自分だけ荷物を開けられてチェック。そんなに挙動不審かオレ。ま、当然何も出ないのであっさり解放。疲れているので、タクシーを拾って一旦、市ヶ谷の会社に。 会社に着くとIデスクがいつもの土曜日の作業中。約束の原稿がまだできていない旨を伝えて、こちらも作業開始。しかし、海外出張から戻ったその日から徹夜だなんて、何やってんだオレは。ハァ〜。
■第115話 2000/6/9(金) 邪の台湾日記 目を覚ますと10時過ぎ。F川さんはすでに起きて昨日まとめた原稿を送ろうとしていた。急にネットワークが不調になったようで、メールが送れず四苦八苦している。12時過ぎにようやく復調、台湾最後の連名原稿を投げて、PC Watch側の記事は完全に終了。 ついでに一緒に台湾入りしたライターさんに、最後の日ということでお食事会の打診。Kさんは先約が入っているそうだが、IさんはOKとのこと。大体の時間だけ決めて、本日も光華商場へ向かう。 この日は素直にタクシーを拾って、まずは台北駅前のNOVAというショッピングセンターに向かう。ココは秋葉原的にはラジ館の様な位置づけだが、ラジ館よりも全然パーツショップが多い。いくつかゲームショップも入っており、これであとマンガ・アニメショップが入れば、完全にオタクの城という感じ。建物自体はかなりきれいで、清潔。パーツ系も品揃えが充実している。ただし、面白みという意味では、光華商場の方が上かも。 NOVAは軽くのぞいただけで後にし、ここからは歩いて光華商場へ向かう。途中に太平洋T-ZONEがあり、一応のぞくがさして語るべき事もなし。10分ほどで光華商場に到着。F川さんと待ち合わせ時間だけ決めて、バラバラに取材に向かう。 とりあえず、いつものモバギを手に秋葉原よろしく価格調査を開始。その様子のレポートはこっち。価格調査はこれとこれ。 調査自体は1時間半ほどでエンド。余った時間は当然怪しい物探索に当て、VideoCDショップに入り浸り。何でもありすぎてかえって迷う。価格は、2話収録されたLD1枚分のもので250〜300元(900〜1,000円前後)。とりあえず、めぼしい物を数枚買い込む。持っていくので楽しみにしておくように。>M原 4時にF川さんと光華商場入り口で待ち合わせ。人並みにおみやげを買うことを勧められ、再び歩いて台北駅前の新光三越へ。街を眺めながら歩いて感じるのは、台北は本当に都会だ。街並みはやはり東京っぽいが、多少札幌や名古屋のような地方都市っぽさが漂う。ただし、札幌や名古屋なんかよりは、全然都会で大きい街。札幌や名古屋は高いビルが密集しているのは中心部の一部だが、台北は東京のようにダラダラと広がっている。 昨日書き忘れたが、ホテルから光華商場へ歩いていく途中に「国立台北科技大学」という日本でいえば東工大にあたる大学の前を通った。大学の雰囲気というのは万国共通で、しかも若者ばかり集まっているとみんなお洒落で、日本とまったく変わらない。次に行く機会があれば、ぜひ構内も見学したいものだ。 新光三越は台北一のデパートらしいが、日本と比べると全然小さい。上から下まで一巡したが、本屋に日本語の本がたくさん置いてあったのは、邦人向けへの配慮か。地下の食料品売場もさほど活気がなく、人並みにお土産を購入。一つ、気になったのは自分が人並みのお土産というものに何を買ってよいのか判らなくなっていたこと(笑)。 三越の前でタクシーを拾ってホテルに戻る。ライターさんに連絡を取って、先方のホテルで7時に待ち合わせということに。約束の30分前にホテルを出てタクシーを拾う。ところが、この時間帯は台北市内大渋滞。ホテルの目の前の交差点で20分ほどまったく車が動かなくなる。大誤算。 携帯もなく連絡が取りようがないので、出るのは脂汗ばかり。やはり現代人として携帯はすでに常識以上のツールになっている気がする。無いとこんなにまでも不便だとは思わなかった。約束の時間を40分以上過ぎて先方のホテルに到着。着いてみるとなんと三越の隣。時間を無駄にした気分。ロビーへはいるとKさんに遭遇「Iさん待ってますよ」と言われ耳が痛い。部屋へ行ってIさんに平謝り。 すぐにも食事に行くつもりだったが、Iさんの部屋でDDRもどきを色々と見せてもらう。単体で動作する物から、PC用まで幅が広い。ついでにIさんがげっとしたCoputex会場のDDR大会での優勝商品のAthlonも見せてもらう。Iさんの模範プレイを見学してから、食事に向かう。 どこへ行くか決めていなかったので、適当にホテル内の中華料理店に入る。隣のホールでは結婚式をしており、喧嘩しているのではと思うほどの騒ぎが聞こえてくる。料理は、中の下のコースを頼む。みんなで大皿をつつきあう中華料理というのは食べたことがあるが、フランス料理ばりにコースになっているのはこれが初めて。なんだが食った気がしない上に、味もよくわからない。そろそろコテコテの中華料理はつらい年でもあるし。 Iさんとの話が色々盛り上がり、Iさんが昔カルトQに出た話や、奥さんの話や、バンクの裏話、等々…。自分のComputexの記事をほめていただき、こそばゆい。お世辞とはいえプロに言われるとやはり嬉しい。 10時になると、閉店といわれて店を追い出される。それぞれ明日に出発が早いので、この日はこれでお開きに。昼間と同じ所でタクシーを拾ってホテルへ。 F川さんは完全に仕事が終わっているのだが、自分の方はまだ1本記事を書かなければならず、ノートを開く。しかし、久しぶりに飲んだビールがまわって、脳味噌停止。仕事にならず。アルコールが抜けるまでとベッドに横になると、やはり熟睡。翌朝まで目を覚まさず、どうなる原稿は?
■第114話 2000/6/8(木) 煌めきの台湾日記 一応、予定分の原稿は昨日までに全て投げ終わったので、今日からはAKIBA PC Hotline!の方の原稿に取りかかる事になっていた。こちらは光華商場という台湾の秋葉原のような所をネタにする予定で、午後からのんびり行こうと気を抜いていたため、目を覚ますと1時過ぎ。ライターさんに知れたら怒り出しそうな話だな。ワタシがのんびりと寝ている間に、F川さんはホテルや飛行機のチケットなど細々としたことを済ませてしまう。 2時過ぎにホテルを出て、歩いて光華商場まで行く。地図で見ると1キロちょっとのつもりが、実際は結構な距離があり、1時間近くもかかってしまう。しかも今日は台湾に来てから最高の猛暑。汗をダラダラかきながらひたすら行脚を続ける修行僧の気分。 光華商場に到着。とにかく小汚い小さな店が並んでいる。道路の高架下の二階建てのスペースに中野ブロードウェイばりのショッピングセンターがあり、その周辺に店が広がっている。PC関係はほとんど秋葉原と一緒。日本では馴染みのないメーカーもいくつかあるが、基本的には日本で買えるものばかり。その代わりに目立つのがCD-R専門店。メディアを1枚単位で量り売りしており、またドライブもいろいろとおいてある。これだけ専門店が成り立つほど、こちらではCD-Rが売れているということらしい。さすが著作権天国というべきか。 PC関係がほとんど新味がないのと対照に、面白いのが家庭用ゲーム機の専門店。正規のライセンスを受けて中国語版を制作したものもいくつかあるが、ほとんどが日本のソフトやハードをそのまま輸入してきて売っている。こっちでも一番のはやりはドライビングゲームらしい。しかし、たいていの分野のゲームがこちらにもあり、音ゲーからギャルげーまで何でもある。そして今、台湾で一番はやっているのが、ダンスダンスレボリューション(DDR)。ただし、偽物ばかり。ゲームショップをちょっとのぞいただけでDDRをパクッたものが、両手では足りないほど並んでいる。聞くところによると、ゲームセンターも似たような状況だという。そういえば会場でもあちこちで客寄せのイベントとしてDDR大会を開催して、結構こっちの子供が巧かったことを思い出す。こりゃ、コナミがこういう処置をとるのもうなずける。 台湾といえばやはり気になるのは、違法か合法かの判断すら付かないVideo CD達。ぶらっと歩いてみるだけで、あるわあるわ。おそらく日本で発売されたアニメはほぼ全てあると思われる。同級生、To Heartのエロゲーを元にしたアニメから、カレカノなどのラブコメに、定番のドラえもんとポケモン等々、買えないものはなさそう。ものによっては簡単に字幕を入れて済ませるだけでなく、店頭で流していたカレカノはきちんと吹き替えまでされていた。これは当然ゲットせねばと固く心に誓う。 とりあえず今日は下見のつもりなので、軽く一巡してホテルに戻る。帰りはさすがにタクシーを拾うが、当たったタクシーが見るからにボロイ。台湾の運転は名古屋より荒いので有名で、事故も日常茶飯事。こっちへ来てからも夜中にホテルの近くで車同士の接触事故を見る。車から当事者同士が降りてきて、とにかく口喧嘩をはじめる。それも、ぶつかった車を交差点の真ん中に止めたまま(笑)。交通量はまだ結構あるので、当然渋滞が始まる。そのときはそこで見るのをやめてしまったが、台湾の人に聞いたところでは、事故ったらその場で相手と口喧嘩をして、どっちかが勝ったら、それで終わり。警察を呼ぶことも、保険を使うことも、弁護士が来ることもなく、それで解決だそうだ。さすが面子の国、金より勝ち負けだけらしい。 ホテルに着いてから、のんびりしていると9時過ぎに。外に食事に出ることにして、近くのショッピングセンターのレストラン街へ。デパートの屋上にあるような感じの所で、セルフサービスになっていて自由に席に持っていって食べるという、まるで明治大学の学食のような所(笑)。ワタシはゴハンの上にぶつ切りのお肉がのっかった丼のようなものを注文。実に4日ぶりにまともな米の飯を食う。味は巧いんだかどうだかよくわかりませんでした。ふととなりを見ると、F川さんは台湾くんだりまで来てカレーを食べている。さすが編集部一の○○○。 そこを出て、コンビニによって水を買い込む。本を眺めていると「ホイッスル」の中国語版を発見! ほかにもジャンプ系のマンガはだいたいが翻訳されて出ており、クレヨンしんちゃんまであるのにはちょっと驚き。M原の土産にと、ホイッスルをゲットする。値段は75台湾ドルで約300円弱といったところ。 部屋へ戻ってから、明日の原稿の下書きをして、この3日書けなかった日記を書いてアップして2時に就寝。
■第114話 2000/6/7(水) 花の台湾日記 疲れているためか、緊張感が無くなっているせいなのか、10時過ぎにF川さんに起こされるまで熟睡。すでにF川さんは着替えて外に出る準備が完了。待ち合わせ時間だけ決めて、先に行ってもらう。とりあえずメールチェックだけして、着替えて会場に向かう。 今日の予定はケースやアクセサリ関係。昨日までに見て回ったが、あまり期待できなさそうな様子。とりあえず、片っ端辛目に付くものを写真に撮ろうとしたが、ヒートシンク関係はほとんど撮影拒否を喰らう。チェッ、隠すようなもんでもなかろうに。 1時になってからプレスセンターでF川さんと落ち合ってうち合わせ。こっちは結構う辛そうなことを伝えると、Ultra ATA/100関連をこっちでやってくれないかとのこと。その分を引き継いで、一本の記事にすることに。 午後からはUltra ATA/100関連製品を中心に拾ってまわる。肝心のPromiseブースをなかなか見つけられずにいると、目の前で発見。おまえら見えるところにメーカー名をちゃんと書いておけよな。いろいろと写してまわって、話を聞いて、おみやげをもらって退散。 残りの時間は隣のホールのIntel のブースでHDD関係を取材。今回、ハードディスクメーカーは一社も出展しておらず、Intel のブースにしか関連製品が展示されていないため。ま、この辺はIntel に話を聞いても仕方ないので、適当に写真を撮って引き上げる。 会場が閉まる5時のだいぶ前に部屋へ引き上げ、作業開始。しかし、途中から激しい眠気に襲われ、ベッドで1時間ほど横になる。F川さんのドアを開ける音で目を覚まし、あわててパソコンの前に座って仕事をしているフリ。完全に編集者に見張られるライター状態。 とりあえず午後11時に完成予定で、仕事を進めるが11時になった時点で完成度50%。日本のスタッフに遅くなる旨を伝えて、今日も徹夜モードに切り替えて仕事を進める。 途中で、先に日本へ帰ったパワレポの人間から、昨日のワタシの記事に関して指摘が来る。あわててチェックすると完全なポカをしていることが発覚。顔が熱くなる。急いで東京に返信して、昨日の原稿の修正に取り掛かる。これは完全に自分のミス、まだまだ青いなぁ。ハフゥ 今日はOさんは来ない代わりに、F川さんとAV談義に花が咲く。お互いオーディオマニアの気が強く、いろいろと細かい話になる。当然手も遅くなり、東京に原稿を送ったのは午前5時半。さすがにこの日はシャワーを浴びる元気も残らず、着の身着のままでベッドに倒れ込む。
■第113話 2000/6/6(火) 愛の台湾日記 F川さんに起こされるとすでに9時半。あわてて着替えて会場に向かう。今日の予定は昨日拾い残したマザーボードメーカーのおさらい。マザーメーカーはホール2にまとめられているが、いくつかがホール1にもあってそれがTyanだったりSupermicroだったりと外せないものなので要注意。 TyanでではDualの新製品と815EやKT133を見るが、新味はほとんどなし。Supermicroは新製品はHyperDisk 100だけで、これまたもっと新味は皆無。ホール2に河岸を替えて、細々としたメーカーを拾って廻る。今日の予定稿が頭の中で固まってきたので、DualマザーとKM133とPM133を中心に見て回る。 だいぶ英語も板に付き、「これはなんだ!」「写真とっていいか!」「いつ頃発売だ!」を連発しながらブースからブースへと渡り歩く、ハイエナと化す(笑)。この日は特に女の子に捕まることもなく残念。 5時になり、会場も閉まるのでホテルに戻りメールチェックに画像の整理。すると突然電話が鳴る。「Hello!」と出ると「もしもし、Oです」とパワレポのO編集長から。どうやら、Oさんの部屋からだとどうやってもメールが読めなくなってしまったので、夜中にこちらに行くとのこと。どうやら台湾入りした最初の日以来、メールが読めていないらしい。編集長が音信不通なんてかなりヤバイぞ。と思っていたら東京のT副編集長からメールで、Oさんに来月号の表紙データを見せて上げるようにとの伝言が。この文だと最悪来月号の表紙が真っ白に、そうでなくても編集長のチェックが通っていない表紙なんて事態になってしまう。 電話を切るとF川さんも戻ってくる。二人揃って黙々と原稿を書き出す。気が着くと12時で日付が変わる寸前、原稿は50%の完成度。Oさんはまだ来ず。1時近くなってピンボ〜ンと、Oさん登場。Let's note commを持ち込んで、早速ネットワーク参加。紆余曲折あったものの、何とかメールが読めるようになる。昼間はほとんど英語しか使わないため、日本人3人で集まると話に花が咲き、Computexの話題からフリーウェイ話までネタが尽きず。その間は当然手が止まっており、原稿は60%の完成度のまま。 3時を過ぎる頃になって話も一段落。Oさんも自室へ戻り、ワタシとF川さんは原稿執筆を再開。とってもF川さんの方は早々に見切りをつけて明日に回したので、ワタシ一人で黙々と作業。F川さんは隣で目を見張らしている。最近のワタシの仕事は「編集者」というより「記者」としての方が大きいので、編集者(F川さん)に見張られるライター(ワタシ)というような図式になってしまう。 4時過ぎにようやく全て完成。編集部にメールして、シャワーを浴びて、ベッドに倒れ込む。意識を失う寸前に見た時計は5時。フゥ〜。
■第112話 2000/6/5(月) 夢の台湾日記 昨晩はこの日記を更新してからも作業や打ち合わせをして、ベッドに着いたのは午前1時。大月隆寛の「あたしの民主主義」を読みながら眠る(なんて本を台湾に持って行くんだ)。ハタと目が覚めると午前4時。いつも寝ている時間に起きてしまう。仕方ないのでWebサーフィンで暇つぶし。飽きたらまた「あたしの…」を読みながら再び眠りにつく。 F川さんのひげを剃る音で目を覚ますと午前8時半。ほどよいころあいなので起きだし、支度して会場へ向かう。ホテルのロビーへ降りると長途ライターのKさんとIさんとバッタリ。ぞろぞろと海外初体験の人たちを引き連れている。 一緒に会場入りし、とりあえずプレスセンターでレジストレーションをして、Press用のパスをピックアップ。会場にあった飲茶で朝食を取りながら打ち合わせ。10時を過ぎた頃にそれぞれの予定へ移る。 とりあえずメイン会場のホール1を歩き回る。人の多さと、ブースの煩雑さに惑わされて方向感覚が狂う。屋内で自分がどこにるのか判らなくなるなんて、初めての経験だ。一度エスカレータで上のフロアに上がって、頭の中でマップを再構成。よしと覚悟を決めて再び潜水開始。 まずはVIA、ALi、SiSの台湾互換チップセット三羽カラスを総なめ。ALiのブースにDuronがあったのがめっけもの。そのままホール1をさまよいながら、メインストリーム系はないと見切りをつけてホール2に戦場を移す。 ホール2はマザーボードベンダが集められ、日本でおなじみのメーカがズラリと並ぶ。さすがに主役どころが揃っているだけあって、ブースも大きくモーターショウ並(半分ウソ)の華やかさ。とりあえず今日の仕事をこなすため、片っ端からマザーボードの写真を撮りまくる。単3充電池4本×3セットに、スマートメディア96MBを費やして、約300枚ほどひたすらにボードの写真を撮影。 途中、あるマザーボードメーカー(特に名を伏す)のブースで、メーカーの女子社員(当然、台湾人)に囲まれて並んで写真を撮られる。キャーキャー騒いでいてよく聞き取れないが(騒いでいようがいまいが中国語はわかないが)、時々漏れ聞こえる「ビューティフルライフ」、「ヘアー」、「エアリー(はねてるってことか?)」からすると、どうやらキムタクの様にちょっと長めでハネた髪型がこっちではまだ珍しいらしい。顔が似ているかどうかまでは聞き取れなかったけどね。要はパンダ扱いされたって事か。ま、その内の一人がかわいかったからいいけど。 いろいろ面白かった物は記事に書いているのでそっちを参照。5時になって会場が閉まるまで撮影を続けて、隣の「NEW YORK NEW YORK」というショッピングセンターのマクドナルドでビックマックとよくわからない物をもう1個買ってホテルに戻る。こっちのマックはセットメニューしかないのでちょっと戸惑う。しかも何も言わなくてもすべてテイクアウト扱いのようだ。 部屋へ戻ると既にF川さんが戻っていて、原稿に手を着け始めたところ。とりあえず買ってきたマックを一緒に食べる。ビックマックまで何となく中華味。ポテトはMサイズなのにドリンクは日本のLサイズに相当、しかも氷が入ってないもんだから異様に量が多く感じる。 満腹になると次にくるのは当然眠気。30分ほど机に突っ伏して寝る。腕のしびれで目を覚まし、原稿に取りかかる。300枚の写真をノートパソコンで管理するのは骨が折れ、時間がとにかくかかる。ようやく原稿をアップしてメールで編集部に投げ終わると既に午前1時。のべ6時間もかかってしまう。未熟者。 さすがに腹も減り喉も渇くのでコンビニに買い出し。深夜はさすがにちょっと怖い。コンビニには店員の友人らしき兄ちゃんが我が物顔で振る舞う。この辺は万国共通か。コーラと水とほっとドックとカップラーメンを買って84元(約300円)。さすがに食い物は安い。日本の2割引くらいの感覚か。 食べながらメールを読んだり、他媒体のニュースをチェックし、シャワーを浴びると3時半。この日記を書き上げてから消灯。
■第111話 2000/6/4(日) 幻の台湾日記 いつもの作業を継続中。データにミスが多く、修正に時間をとられ作業がなかなか伸長しない。なんとかデータをとりまとめてミーティング、そのあと再び作業を続行。 5時過ぎにようやく形になり、今日から始める新コンテンツ用の修正を加える。やっつけ仕事で仕上げた物だけあって、デザイン的に据わりの悪いことと言ったら、もう。来週は絶対直そう。 何とか完成してアップすると7時過ぎに。ちょうどF川さんも会社に着。朝からご苦労様。自分の方は仮眠をとらせてもらい、11時に目を覚まし、荷物をまとめてF川さんと一緒に羽田に向かう。 ガラガラと重いトランクを二人揃って引き吊りながら東京横断。1時前には羽田に着。しかし、国際線ターミナルは、そっからさらにバスに乗る。さすが台湾。国交が無いだけあって、隅に追いやられている。日曜日だけあって、週明けに間に合うように台湾へ帰る観光客がたくさん。Coputexに向かうと見える同業の日本人もちらほら。チェックインして、搭乗して、イスに座ったとたん、おやすみなさい。 3時間の飛行中、食事の時だけ目を覚まし、寝ぼけながら機内食を食べた以外はずっと睡眠時間の補給。なんの感慨もなく初めての異国、台湾(中華民国)に到着。台北蒋介石国際空港の感想は「天井低いなぁ」。 イミグレーションも荷物のピックアップもノートラブルなのに調子に乗って、ホテルまでの足にいきなり白タクを拾う。乗ったとたん、運転手が英語をまったくわからない事が判明。そんなヤツが白タクやるんじゃねぇ!って怒っても通じないので地図を見せると判った様子。飛行場から台北までのフリーウェイは、景色だけなら北海道とそっくり。ちょっと寂れて古くさいとこまでよく似ている。 台北市内にはいると、そこはまさに混沌。ハワイのような並木道に漢字のトッピング。さらにアジア特有の喧噪がミックス。確かに面白そうな所だ。 40分ほどして台北市内のGRAND HYATT TAIPEIに到着。ワァオ、スッゲェーホテル、と思ったのもつかの間、格調高いロビーを子供が駆けめぐる。さすがアジアだ、西洋的物語をいともあっさりと瓦解させる。そうやって世界中のブランドを破壊して欲しいものだ。 ロビーにてチェックイン。二部屋おさえていたはずが、相手の思い違いで一部屋にされそうなる。英語と格闘しながら何とか二部屋を獲得したら、一部屋はなんとスペシャルルーム。特別フロアのシングルルームで部屋に果物がある!(笑) 部屋中が間接照明で薄暗い! と何ともゴージャスな事になってしまった。しかしまったく似合わん、ムサイ男二人旅。 とりあえず、ホテルのすぐ隣のCoputexの会場をチェックしに。まだ、準備の真っ最中でホントに明日から始まるの? ていう位の完成度。これで間に合うから台湾人のバイタリティは侮れない。 それにしても、とにかく暑い。台湾自体が亜熱帯に位置する上に、台北は盆地になっていて熱気と湿気が充満している。それらにやられて気を抜くと息苦しくなるほど。一通り会場を一巡し、プレスセンターの位置などを確認してからホテルに戻る。とりあえず、部屋の広いスペシャルルームを二人で使用し、余った方がライターさんに作業部屋として提供することに。 部屋に着くと、今度はもっとも肝心なネットワーク環境整備にかかる。部屋には電話以外にも、イーサネットが引かれており1日あたり500台湾ドルでネットワークが使いたい放題。F川さんのマシンでルーティングして、マシン1台分の値段ですましてダイヤルアップより節約に成功。あとでばれたら怒られるかも。 ここまで書いて、現地時間で午後9時(日本時間午後10時)。とりあえずこの日記をウェブにアップ。おお、初の海外からのアップデートだ。これでオレも本格的にモバイラーだぜ。
■第110話 2000/6/3(土) さて、いよいよ今日から地獄の日々が始まる。まず、10時に起きて家を出て池袋パルコのUnited Arrowsに行き、この間買って直してもらったパンツを受け取る。そこから一端、会社に行き受け取ったパンツや追加の荷物を起き、またまた今度は秋葉原へ行って、週末定例の巡回を開始。 今週はやっぱりどこへ行ってもフリーウェイの話に終始し、新製品はサッパリ。まぁ、今週はその方がありがたい。しかし、そんな週に限っていく先々で、いろんな人に会うことになる。TWOTOP1号店ではインターネット通販の情報コーナーの責任者のN氏をサハロフ佐藤さんに紹介してもらう。また、カクタソフマップでは、なじみのOさんから新しいフロア長を紹介していただいた。 A店のSさんの長話もあって、今日はいつもにまして時間が逼迫。何とか閉店ギリギリにソフマップに駆け込み、丸五で今日は特ロースかつ定食を喰らって、帰社。 いつもの通りに作業を始めるが、明日の事が控えていることもあって気持ちが重たい。いつもの長い夜が今日も始まった。
■第109話 2000/6/2(金) 朝から秋葉原に直行。やはりどこへ行っても話題は昨日の件で持ちきり。どこの店員もショックが隠せない様子。やはり他人事ではないか。 そのせいというわけでもないが、今週はネタが不足。個人的にはIBMの9.5mm厚の20GBHDDが一押しだが、いまいち派手さがない。 見切りをつけて会社に戻る前に石丸ソフトワンへ寄り道し、台湾行きに備えてCDを買い込む。シャルロット・チャーチ、ブリトニー・スピアーズ、Joe Satorianiと相変わらずバラバラ。 帰社してからは、タラタラと明日の準備。休刊日とあって編集部も閑散。突然、携帯が鳴り、出るといきなり無茶を言われる。あんまりむかついたので、しばらくしかとを決め込むことに決。 そろそろ帰ろうかという時間帯に、新規プロジェクト用のバナーを作成していないことが発覚。あわててPhotoShopで作成。何とか終電直前にでっち上げて帰宅。へろへろ。
■第108話 2000/6/1(木) のんびりと会社に向かう途中、IデスクからTel。聞くとTWOTOPの経営母体、フリーウェイが飛んだらしいという。会社に向かうその足で秋葉原に出向き、店舗をチェック。1号店、2号店は臨時休業の張り紙がしてあり、本店に向かうと人が大勢うろうろ。本店向かいの神田エイトビルにあるフリーウェイの事務所を目当てに、パーツ関係の営業マンがこぞってたむろしている。 その後の経過はこちらをみてもらうとして、今回の件はかなりのショック。老舗中の老舗がついに倒れるとは、PCパーツ業界の不況もここに極まった感がある。自分としてもそろそろ潮時かな。 3時過ぎに会社に戻り、昨日の仕事の続きに手を着ける。その間も周りからはフリーウェイ関連の情報が絶え間なく入り続けて、気が散って仕方がない。今日はもう、仕方がないものとして適当に流しながら作業をする。 7時過ぎにノート調査の原稿をアップ。ちょっと今回は個人的趣味に走りすぎたか。それでも周りの反応は以外によい。そんなもんか。 ちょうどそのころに、一緒に台湾へ行くライターさんが到着。外は土砂降りだったらしく、全身ずぶぬれで登場。編集部のF川さんと、ライターのKさんとIさんと顔をつき合わせてうち合わせ。KさんはThinkPad T20のWindows 2000がご自慢。打ち合わせは初日のIntelとAMDの調整と、P社との朝食会だけ決めて、あとは現地でということに。 打ち合わせも早々に、あとは雑談モードで、三々五々に解散。西武線への直通があるうちに退勤。帰りに店に寄りO氏に挨拶。台湾行きの餞別をいただく。感謝。
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