■2002-09-26(木)
▼ 日記
朝から九段下の科学技術館にてICカードフェア2002を見学。イベント自体の感想は、主催者、メーカー、見学者、各々の思惑がけっこーバラバラの寄せ集めで、まあそれが今のICカードを取り巻く状況をよく表わしていた。でも、大きな流れはすでに動き出しているのだ。
夕方から一度秋葉原に出て、ちょっと取材。しかし約束のブツが入っておらず、空振り。市ヶ谷に移動して、打ち合わせ兼雑談タイム。今日見たものと、これまで読んだり聞いたりしてきたものをまとめると、来たるべきはマトリクスの世界だ、という結論。
もう一度事務所に戻って、日付が替わるまで作業。帰り道のコンビニでガンダムエース11月号買ってから家に着くと、またbk1の大荷物。めんどくさくなったので、そのまま寝てしまう。
▼ ソニーブロードバンドソリューション FeliCa Solution Fair
▼ 結局のところ、ICカード社会というのは、人の社会行動を可能な限り電子化してしまおうというもの。といってもホントにマトリクスみたいに仮想世界をつくって人の意識をその中に閉じこめようというわけではなくて、人が何時どこでお金を使ったかをすべて記録できるようにし、極端にいえば世の中のお金の流れを全て電子化するという意味。その際、リアルワールドとヴァーチャルワールドを結びつけるツールがICカードだ(それにしてもリアルとヴァーチャルってやな言葉だなぁ、なんか良い言葉ないかな?)。
電子マネーに限らず、お金の流れをオンラインで処理するためには暗号が必須。でもみんなイマイチ暗号のことが判っていないし、公開鍵暗号基盤ができたから今後は自分の秘密鍵を持ち歩くように、といわれてもパソコンも無しにどうやって?という状態。パソコン上でだって、自分のPGPの暗号鍵を持っている人は少ないんだから当然だ。そこで秘密鍵をICカードに格納してみんなに持たせようと、誰かが思いついた。このへんは経産省の若手官僚が書いた『ICカード革命』の感想でも触れたこと。
今後ICカードが必要な社会が来ることは、行政、立法、そして企業の方針として確定している。これを今から方針転換させるには、よほどのことがないと難しい。それに、事態はもうすでに次の次元まで進もうしており、今はどうやって消費者一人1人にICカードを持たせようか、という段階になっている。でも、これももうすでに時間の問題。たぶん、都内で働いている人なら、財布に1枚くらいはICカードが入っているはず。Suicaやキャッシュカードにクレジットカード。お店のポイントカード。このうち1枚くらいはICカードになっているんじゃないのかな。
ということで、この流れはもう引き返せないところまで来ている。いろいろとメリット・デメリットはあるが、それらを含めて世界に先駆けた国家レベルの実験だと思うので、この結果がどうなるのか個人的に大変興味深い。
▼ そういえば、警察の話しは盲点でした。