■2008-01-04(金) 本当の終わりの始まり [長年日記]
▼ ついに来た『エマ』最終章
12月に発売されたコミックビーム2008年1月号で、森薫『エマ』の番外編が再開した。この号からの3話が、ホントにホントのエマのラストエピソード。エマとウィリアムの行く末が語られる。
本当は、このラストエピソードについて語る上で、7巻の最後のページの画のことから始めて、イギリスの産業革命と社会の変革をネタに、森薫の画の進化を語ろうと思ったんだけど、全然まとまらなかったので中止。思いつきのアイデアだけ書いとくと、森薫の画の進歩の仕方って「3弾ロケット」だなーと。1〜5巻、6〜7巻、そして8巻以降で、それぞれ目指す画の方向性が違っているのではないか、という仮説。
そもそもエマは、本筋のストーリー(エマとウィリアムの物語)はコミックス7巻で一通りの決着を見ているんだけど、それからも連載は「番外編」としてサイドストーリーを綴りつつ続いている。その番外編もすでにコミックス8巻と9巻と刊行を重ね、春に出る10巻でめでたく完結の予定。番外編の暴走というか、森薫のスゴさッぷりは、その辺(の下の方)とかこの辺を参照のこと。
で、あと2回で、本当にエマが終わってしまうわけだ。残り2回が非常に楽しみなのと同時に、終わってしまうことが非常に残念。こういう日常の描写を重ねる中からドラマを汲み取るタイプの作家は大好きなので(『海街diary』で帰ってきた吉田秋生とか志村貴子とか入江亜季とか)、なるだけはやく次の作品を書いて欲しい。
森 薫
エンターブレイン (2007/09/25)
エンターブレイン (2007/09/25)
おすすめ度の平均:
純愛・・・なんですけどねもはやエマではないな(苦笑)
女性が好感を持てる女性達
森 薫
エンターブレイン (2007/03/26)
エンターブレイン (2007/03/26)
おすすめ度の平均:
思い出をもつということ他者に与えられた時の流れを
「夢のクリスタルパレス」が秀逸