■2002-07-01(月) [長年日記]
▼ 日記
朝方に帰宅。シャワーを浴びてから12時間睡眠。晩飯を食ってから、適当に読書。
▼ 読んだ本
- 岡田斗司夫『30独身女、どうよ!?』(現代書林)
購入してから半年以上ほったらかしていたが、ちょうど良い機会だったので一気に読了。『フロン』が「育児をしている女性」に向けたものなのに対して、本書はタイトル通り30歳前後の結婚・恋愛したい盛りの独身女性が対象。とはいいながら、裏のターゲットは30歳前後の独身男子になっている。内容をおおざっぱにまとめると、結婚のデメリット、一般的な恋愛幻想の不可能性、男性の幼児化と女性の大人化といったあたり。現代社会は、男に子供のままで居ることを許容するようになったが、反対に女性に対しては大人になることを強要するようになってしまった。その辺のことを覚悟すれば、もうちょっと生きやすくなるよ、という優しいようで厳しい内容。
おまけだけれども、『恋愛の取説』も同時読んだが、印象として岡田斗司夫の宮台化が進行している様に思えた(笑)。恋愛だけでなくコミュニケーション能力を現代社会で快適に生きるのに必要なスキルだと言い切り、同時に訓練によって向上できるものとしてそれを薦める態度は、まさしく『まぼろしの郊外』や『世紀末の作法』辺りの宮台の言葉だ。
▼ ジェレミー・リフキンの『エントロピーの法則II』についてのダーウィニズム側からの反論はこのページにあった。まあ、当然の意見だわな。反論の中で出てくるスティーブン・ジェイ・グールドの『嵐のなかのハリネズミ』は読みたければ持っていくぞ。
■2002-07-02(火) [長年日記]
▼ 日記
午前中は池袋で映画。遅ればせながら「少林サッカー」を観る。映画館で声を出して笑ったのは久しぶり。コメディタッチな軽い作風に目を奪われるが、演出のセンスはとんでもなく素晴らしい。オープニングのCGなんかはムチャクチャ格好よかったし。日本のドラマもちっとは見習ってくれい。
午後からは、ジュンク堂をかるく眺めて高野文子特集の「ユリイカ」などを買ってから、六本木で右の写真のオフ会っつーか座談会に出席。予想外の「ぼく洗2」の話まで聞けて非常に楽しかったが、人数に遠慮して突っ込み切れなかったのが残念。横目で来日中の秋葉いつきたんとそのお父上を眺めながめながら、終わるとそうそうに会場をあとにする。
▼ てことで、適当なメモ。
開始ギリギリに到着すると、すでに岡田さん以下参加者もほとんど到着しており、一人はじっこのテーブル席に座るハメに。挨拶もそこそこに雑談が始まり、最初は人生相談話、「ほしのこえ」のプロデュース方法について、「妹」論争のこと、などなど。そこから現在作業中の自伝的小説の話しになる。なぜ「小説」であって「自伝」ではないのか、どのように執筆しているかなどといった話しをしているうちに、「ぼくたちの洗脳社会2」の話題に。
「ぼく洗2」は、前作の「洗脳」というキーワードを引き継いで、なぜ人は他人を「洗脳」したがるのか?というメカニズムの説明になるという。岡田さんは、文化、宗教、社会と言った人間の上部構造自体が、生命のように増殖、成長しようとする本能のようなものを持ち、人はそいつらの乗り物に過ぎないという視点を提示していた。こういわれると、当然のようにドーキンスのミーム論が頭に浮かぶので「似ていますね」と聞くと、岡田さんの認識では、ミーム論ではそこまで上部構造に生存本能のようなものは認めていないのでは、と言われた。
ドーキンスのミーム論は人間の生体情報はジーン(遺伝子)という形で物理的に子孫に継承されるが、知識や社会規範など後天的に伝達される情報にも基本要素があるとし、具体的な単位として「ミーム」という名称を与えたもの。情報の遺伝子の様なものであり、「利己的な遺伝子」の視点に立てば、ミームにも自己複製の本能のようなものが存在すると言える。岡田さんは積極的にミーム論との類似は認めていなかったが、スーザン・ブラックモアの『ミーム・マシーンとしての私』あたりとは非常に近い話しではないだろうか。
また、『人生テスト』で行なった、「王様」「軍人」「学者」「職人」の人間の4分類は、立教大学の授業で大規模な調査を行なったら、ほぼきれいに4等分になり、自身でも驚いたという。このことから、これらの4分類が「ぼく洗2」の上部構造と関係あるのではと思い、その関連性について今は考えているそうだ。つまり、岡田さんの中では『人生テスト』『フロン』『30女』などはすべて繋がっているもので、『ぼく洗2』を書くため布石になっているらしい。
岡田さん自身も、コレをそのまま書いたら間違いなく「とんでも」になるから、自分が「と学会員」なのにシャレにならない、と自分でも笑いながら、どうにかしてそれを避けるべく方法を苦心しているという。ミーム論もまだミームの基本単位や、蓄積のメカニズムが不明なことから、仮説に過ぎず、岡田さんの考えと同じような問題が抱えている。どちらかで議論が進めば、それぞれによい影響があるのは確実なので、日本人ならば佐倉統あたりと対談すると面白いことになりそうだ。
残念ながら、人数も多くて一人で時間を取るのも気が引けたので、これ以上は突っ込むことができなかった。『ぼく洗2』の執筆にはあと3年は掛かるということなので、それまでにまたこのような機会があれば、そのときにさらに深いところまで聞いてみたい。
今回は、オタク系の岡田さんのファン、フロン系のファンがバランスよく集まったためか、話題がまんべんなく出た。「全日本妹選手権」のことも、ただのマンガに関する論争ではなく、ジェンダー問題と絡めることでフロンにつながっている。その中で出てきた、女性には「乙女フィルター」が存在し、社会に出ることはそれを摩耗させることになる、という話しはフロンでも現代は女性に大人になることが求められている、という視点と重なる。
このほかにも、岡田さん自身によるフロン的育児の実践や、『モテる技術』『ルールズ』とその他の「ナンパ本」の違い、書く側の人間の心構えなどの話題が出たが、メモを取るのを忘れてしまったので、ここでは割愛する。
■2002-07-03(水) [長年日記]
▼ 日記
ちと遅めに出社。ケンタで昼飯をくってから、一通り取材。ネタは芳しくない。時間が空いたので、ちゃっちゃと昨日の日記を書いてアップする。
夜中は編集部に移動して細かい雑務。D編集長に、事務所用にと安物の掃除機をいただく。Dさん、すっかりと安物家電あさりにハマって、100円ショップのノリでガンガン買っては、すぐに飽きて人にあげている様子。そんなことより、新居の家電はちゃんとした物を買ってください。
他には、FさんのD100をいじらせてもらったり、UさんとThinkPadのグチをこぼしあったりしているうちに、終電になったので帰宅。
▼ Paul Krugman Flavors of Fraud
6月28日付にニューヨークタイムズに掲載されたクルーグマンのコラム。相変わらず皮肉ばりばりで、切れ味鋭い。日本語による抄訳はこちらの7月2日付けの項で読める。
▼ プロジェクトX 男たちの復活戦 デジタルカメラに賭ける
相変わらずコテコテの作りだったけど、知っている話しだけに楽しめた。実際に手を動かした技術者が主役ってのはいいっすね。そういえば、デジカメの創世記から今に至るまでの技術的な歴史、開発の経緯をまとめた本は、実はない。そろそろ出しておいた方が良いと思うんだけど、YさんとかFさんあたりが書いてくれないかな。
▼ 「エピソード2」は、ネット上を見る限り皆さん結構褒めてますね。実はスターウォーズはどの作品も劇場で見たことがないんだけど、今回はその禁を破ってみようかな(笑)。
▼ 昨日の日記をちょっとだけ加筆修正。そうか「と」だけでは通じない人もいるんだと反省。
■2002-07-04(木) [長年日記]
▼ 日記
熱気と湿度にやられて行動不能。こんなんで夏を乗り切れるのだろうか? 今年はマジで不安だ。
▼ ZAKZAK 巨大松嶋菜々子出現! しかも、泳げます
もちろん行くんでしょ?>M原
▼ 前々から映画化のことは知っていたけど、ジュンク堂のマンガフロアの特設コーナーと、テレビCMで『ピンポン』映画版のオレ内認知がこの2〜3日で急速に高まった。前情報を聞く限りでは、限りなく原作に忠実に制作されているということで、とりあえずこの夏随一の必見映画の予感。
天井からぶら下がっていないハリセンボンを初めて見たかも。
▼ みずほ銀行のオンラインバンキングに登録していたら、システム障害に関するお詫びメールが来たのだが、肝心の詫びの言葉は冒頭の2行のみであとの9割は宣伝。なめまくってますな。
▼ 買った新刊本
- 小谷野敦『退屈論』(弘文堂)
- 佐倉統『未来の遺伝子 生命のはるかなる旅』(東京書籍)
- クリストファー・ロック/山形浩生 訳『コンゾー・マーケティング』(翔泳社)
- 田中宇『米中論(光文社新書)』(光文社)
■2002-07-05(金) [長年日記]
▼ 日記
リブロとジュンク堂をのぞいてから出社。1時間ほど作業してから、事務所に移動する前にY氏にJ-SH08を自慢。と思ったら「もうすぐ○○○なのに」と言われて、逆にへこむ。
暑さも手伝って、本日はまったくやる気なし。
■2002-07-06(土) [長年日記]
▼ 日記
午前11時から仕事。ずっと仕事。最後まで仕事。
▼ 携帯に間違いメールが届く。携帯のメールアドレスには非常にありふれた単語を使っているので、間違いメールが届くのはよくあることなのだけど、今回のはパッと見、内容がまったく理解不能である。出会い系サイトの書き込みが転送されてきたものらしいことは、ヘッダやフッタでわかるのだけども、何かのやりとりをしているようで「やっかみ」「発展場」「変な人」と、ひじょーに気になるキーワードが散見。なんとなしに胸騒ぎがするので、メールの発信元のドメインをブラウザに打ち込んでみたら、白地に青をベースにした非常にシンプルなページが出てきた。アレ?と思いながら、スクロールさせると下の方に今月の雑誌というコーナーがあって、『薔薇族』『SAMSON』等が並んでいた。わーい、大当たり。へー、画像付きの恋人募集掲示板とかまであるんだ。
■2002-07-07(日) [長年日記]
▼ 日記
なんだかんだと11時くらいまでは寝られず。寝て起きたと思うともう午後5時。たいして時間もないので、近くのラーメン屋でサッと飯を食ってから原稿書き。今日も今日で、自分の筆の遅さに辟易する。ああ、もぅ、とっとと書いて、さっさとアップすりゃそれでえーのに。途中でピンポンの予告編をダウンロードしてきては、延々とデスクトップでループさせたりしてさらに遅くなる。書き上げると午前1時。校正も入れて午前3時半終了。山手線の始発は以外に人が多いことに気が付く。
「システムの思想―オートポイエーシス・プラス」(東京書籍)刊行記念
河本英夫氏+松浦寿夫氏対談の夕べ
「制作=ポイエーシスをめぐって」
日時:2002年8月2日(金)19:00〜21:00
会場:青山ブックセンター本店 カルチャーサロン青山
お問い合わせ先:03-5485-5511(10:00〜22:00)
参加方法・注意事項:定員120名様、入場無料。要電話予約。
■2002-07-08(月) [長年日記]
▼ 日記
家に着くと、bk1から特大の段ボール箱が届いていた。先月の注残分や予約分がまとめて入っていて、我ながら途方に暮れる。
とにかく寝る。起きると午後7時。また一日を無駄にした。とりあえず電話すると約束していたKちゃんにてTelしてから、来週のライブのチケットを受け取りに行く。Kちゃんは夏風邪を引いたらしく、見事なハスキーボイスを通り越して完全に声がつぶれている。ライブはインストだからコーラスの心配はいらないけど、仕事の方は声が出ないと大変そうだ。
一度うちに戻って晩飯を食ってからM原のところへ。最近はめっきり会話が遺伝子系の話しばかり。段々とM原の専門がわからなくなる。イヤ、これは昔からか(笑)。ナディアのDVDなどを見ているウチに3時を回っていたので帰宅。
▼ 先々週あたりから、予定がほとんどこなせていない。仕事の方で今すぐ記事にはならないけれども見ておきたいこと、話を聞いておきたいことなど、いろいろと予定を画策しているのだが、ことごとくつぶれている。いかん、このままじゃ惰性で仕事をしてしまいそうだ。ていうか、すでにしていないとは言えないし。出張でも、イベント取材でも、夏休みでも、何でも良いから区切りになるようなことをしないと、どうにもならんかもしれん。マイッタ。
▼ メールマガジン「粥川準二の科学ニュース&レヴュー」が創刊。
▼ 「センス・オブ・ワンダー」では女は口説けないといっていたが、そういう問題ではなくあれは「動物化」への対抗策なのではないかと唐突に思った。
■2002-07-09(火) [長年日記]
▼ 日記
御茶ノ水に出て適当にブラブラ。あちこち本屋に入るものの、本を手に取るたび昨日のbk1の大荷物が頭に浮かんで、棚に戻してしまう。結局、髪を切って頭を軽くしただけ。
▼ Hotwired フィル・ジマーマン <暗号ソフトウェアPGP開発者> インタビュー
▼ やじうまPC Watch 「原付チョロQ」ファーストインプレッション 〜一見ゴーカート、実は意外とスポーツカー
▼ 朝日新聞書評欄 スティグリッツ『世界を不幸にしたグローバリズムの正体』評者・山形浩生
▼ 読んだマンガ
- 佐藤マコト『サトラレ(3)』(講談社)
コミュニケーションの齟齬が物語を生み出すなら、一方向にのみ齟齬を生み出すコミュニケーションも物語になる。ただし、生まれるのは悲劇に限られるようだ。サトラレは、一方向においてのみ完璧な伝達をなし得るが、それ故に相互理解の困難さは増している。コミュニケーションはどこまで行っても郵便的なんだ。
- 古谷実『ヒミズ(4)』(講談社)
主人公が辿り着いたのは、ある種の唯我論のネガ像。「すごいことなんてない。当たり前のことしか起こらない」というセリフを口にした主人公は他にもいるが、大抵は外部によって突発的に静寂が破られている。今回も静寂は破られた。ただし最悪の形で。
- 秋重学『学ビノ國(2)』(小学館)
勉強が目的なのか、目的のための勉強なのか。どちらにしろ目的があるうちは幸せだ。
■2002-07-10(水) [長年日記]
▼ 日記
日中はぽつぽつと雨が降ったり止んだりを繰り返す。ときおり、雨粒が大きくなるので一日中傘が手放せない。
雨の中を今日も外で取材。早くも倦怠感が漂い、夏を前にして夏枯れの雰囲気。業界的に面白い物はまだまだこれから控えているのに、何でこんなに悲壮なんだか。
夕方には切り上げて、事務所で写真整理。メモも一緒にまとめてライターさんにメールで投げようとしたら、度々エラーが起きる。何度も繰り返すうちに時間が掛かり、気が付くと11時手前。
外を見ると台風でザンザン雨降り。風が出てくる前にと、あわてて帰宅。家について風呂に入っているうちに、段々と風が鳴る。
▼ Hotwired 体熱を電力に変える超小型発電装置で、電圧3ボルトを確保
▼ ZDnet Webページ作成者はIEに忠実
▼ PC Watch T・ZONE.、秋葉原にコスプレ喫茶を開店
▼ 読んだマンガ
- 福山庸治『マドモアゼル・モーツァルト』(河出書房新社)
福山庸治がすでに50才を越えているとは驚いた(1950年生まれ)。『臥夢螺館』では気が付かなかったが、確かにこの『マドモアゼル・モーツァルト』では、絵に手塚の影響が色濃く見て取れる。歴史モノの「if」をあつかったマンガとしては大変面白いが、具体的な音楽シーンが少ないのが残念。さそうあきらの『神童』や、ハロルド昨石の『BECK』の様に絵から音が流れてくるような演奏シーンがあれば、より素晴らしいものになっただろう。近寄れず、振り向かれず、報われないサリエリに思わず同情してしまった(笑)。
■2002-07-11(木) [長年日記]
▼ 日記
台風一過で見事な青空。とにかく暑い暑い。日中は、ちょっと取材に出るが大きな収穫はない。来週に大物の発表と出荷が控えているためか、皆そろって伏して待ちの姿勢。
夕方に事務所に戻ると一気に眠気が出て、2時間ほど仮眠。起きてメールチェックすると、ケータイ関係のY氏が事務所に設置してあるライブカムから人が寝ている画像をキャプって、GIFアニにして送りつけて来やがった。ちぇっ。
起きてからメモをまとめたり、メールを書いたり。日付が変わる前に帰宅。うー、今日は大量に汗をかいた。
▼ 読んだ本
- 関満博『現場主義の知的生産法(ちくま新書)』(筑摩書房)
うーん、正直に言うとあまり好きではないタイプの本。それは文章のスタイルや、実例の書き方という些末なレベルなんだけど、何の先入観も持たずに書店で手に取っていたらたぶん買わなかっただろう。といっても、調査における「現場」重視の著者の姿勢と覚悟は、確かに見習うべきどころか、今すぐに真似すべき。手と足をとにかく動かせという言葉には、著者の仕事ぶりが説得力を持たせる。大学生や就職した直後に読んでいたら、かなりの影響を受けていたことは間違いない。
■2002-07-12(金) [長年日記]
▼ 日記
台風が梅雨前線を吹き飛ばしてしまい、あっという間に夏模様。雨よりも、台風よりも、全然マシだけど。
一度編集部に顔を出して、来週の発表会の申し込みや時間調整。昼飯を食いながら昨日の日記とFTPでサーバーに放り込んでから、事務所に移動。メールをもらったメーカーさんのところに顔を出して、悪巧みのご相談。その後、取材周り。
今週はもうどうしようもないくらいネタがないので、足で稼ぐことにする。おかげで汗ダラダラ。事務所に戻ってから3時間ほど仮眠。起きてから朝まで作業。
▼ あのロボットのネタ元は風野ドクターだったんですね。そういえばAAFの掲示板で少し前に、重機を元にしたロボットが話題になっていたような気が…。
▼ Game Watch 俺の熱演を観ろ! そして聞け!! ナムコ、新感覚の業務用ゲーム「アフレコ!」
▼ Hotwired 花火をあらゆる角度からシミュレーションできるソフトウェア登場
大型トレーラーにひかれた携帯
▼ ロボコンマガジンの編集長の日記によると、9月からぺんてるの替芯を買うと「手のりAIBO」がもれなくプレゼントされるらしい。
ついでに海洋堂製のAIBOフィギュアは完成が遅れていて、7月下旬発送になるとの連絡が来ていた。
▼ 朝日新聞 遺伝情報からウイルス合成、米チームが成功
▼ PC Watch ソニー、小型記録メディア「メモリースティック デュオ」を正式発表 〜容量16MBで実売価格は2,800円
サイバーショットUにはこれを使わないあたり、ソニーのやる気のなさが現われている。
▼ PC Watch 東芝、キーボードが分離するノートPC
日本HPのヤツといい、ノートPCは合体変形が今後のトレンドなのか?
■2002-07-13(土) [長年日記]
▼ 日記
眠気に耐えきれず、できあがった原稿をサーバーに放り込むと、また仮眠。といいつつ6時間ほど熟睡。
昼間からは再び取材。体の方は、なんかもうドロドロの状態で、休み休みで歩き回る。晩飯はヒレカツ定食。
なんだかんだで結局いつもより早めに取材終了。でも、いろいろと余計なこと書いているうちに時間が経って、いつも通りのペースで徹夜作業に入る。
▼ 佐倉統『遺伝子VSミーム 教育・環境・民族対立』(廣済堂出版)は、まだ読んでいる途中なので、わかるところだけつらつらと。>M原。
まずイスラムに関する批判のくだりだが、ミームから離れたところから語ったとしても、ある価値観を違う価値観から批判したところで何の解決にもならないのだから、それは確かに佐倉の勇み足だと思う。この点では確かに立脚点を間違えている。ジーン・ミームのアナロジーで語るならば、多様性を旨としなければならないはずで、単純にイスラム批判をしてしまっては元も子もないからな。
岡田斗司夫と岸田秀の関係だが、『30独身女、どうよ!?』では岸田秀の「人間は本能の壊れた動物だ」という言葉を引いてきているので、そのあたりの岸田の言っていることは、岡田も知っているんじゃないかな。ついでに思い出したが、オフ会で岡田が言っていたが、ミームがいつ生まれたのは人が言語を獲得してからではないかともいっていた(岡田は決してミームとはいわなかったけど)。岡田は、ああやって執筆活動を行なったり、オフ会やって議論するのも、その場で提出された疑問をきれいに説明することが快感だとも言っていた。自分にとって何の利益も発生しないけど、きれいに説明できてうれしい、ということらしい。
言葉といえば、子供の遊びだって言葉以外では定義も伝達もできないんじゃないか? 非言語的な要素であっても、文化の伝達には言語は必須だと思う。確かにドーキンスの書き方は音声・文字言語にこだわりすぎている嫌いはある。でも、その辺は程度の問題かと。言語学的にはどうだか知らんが「ボディランゲージ」だってれっきとした「言語」だし。それに、ミームを「文化の基本単位」とするならば、海水で芋を洗うサルだって文化を持っているわけだから、サルにだってミームが存在することになる訳だし。
一番気になったのは「アレでオウムを防げたか?」というところ。一見説得力のある言葉だが、ちょっと待ってくれ。確かにオウムはショッキングな事件だし予防的な処置は必要だろうが、社会に多様性を求める以上、確率的にああいった「事象」は起こり得るのではないか。つまり、どんなに医療が発達したところで「病気」が絶対になくならないのと一緒だと思う。どんな社会的な指針や提言だって、それがもし浸透したところでそれに対する反発は起きるし、そこから外れた人達が危険な集団化しないとは言えない。できることは、なるべく多くの社会の構成要員に対するストレスを減らす方向に社会システムを変化させることと、そのシステムからこぼれる人間をできるだけケアする二次的なシステムを作ること。その意味では社会は「発展」はしても「進化」も「進歩」もしないんだぞ。
そして、その際に「センス・オブ・ワンダー」と「第3の文化」は重要な視点にならないかな? わかりにくいのでオレなりの言葉に言い換えると「センス・オブ・ワンダー」は「あきらめ」、「第3の文化」は「多様性」と言える。「あきらめ」というのは限界を知ると言うこと。どんなにがんばったところで自然法則を変えることはできないのだから、その変えうることのできる範疇をきちんと知るということだと思っている。だから、その変えうる範疇を手探りで探すための活動である科学はより重要だ。「多様性」の方は言うまでもないよな。危険な意見、間違った意見もあるが、それを危険だから、間違いだからという理由で隠蔽してしまうのではなく、それらできるだけ多くの人が危険、間違いだと判断できるような教育・啓蒙を行なうのが理想的だろう。
■2002-07-14(日) [長年日記]
▼ 日記
一日中、事務所で缶詰。スタッフ皆でグツグツ煮詰まっている。原稿はますます長くなってしまった。
▼ 『20KBの法則』
ウェブなど文字数無制限のメディアにおいて、ライターさんにその人の得意のネタを自由に書いてもらうと、だいたいテキスト量が2KB(約1万文字=原稿用紙25枚)なるという、ある編集者の経験則。
▼ この日放映されたNHKスペシャル「変革の世紀3 知は誰のものか」を見逃した。あちらこちらでレッシグのジャンパーとかが話題になっていて悔しいかったけど、だいたいの内容は鈴木クニエさんの日記で把握する。特許権の話しは出なかったんだろうか? ていうかNHKも変革の世紀のオフィシャルサイトにBBS機能をつける前に、再放送スケジュールくらい載せといてくれ。
▼ 朝日新聞 エコファーマー認定農家が増加 「食の安全」証明にも役立つ
結局認定するのは県なんでしょ。企業が信用されていないのが、最近の食品スキャンダルなのに、まさか県が信用されているとでも思っているのだろうか。地方自治こそ利権のかたまりだって、長野でやすおちゃんが明らかにしちゃったのに。
▼ 「ルイセンコ」と打ったら最初「涙腺湖」と変換されて妙にツボにはまる(笑)。
■2002-07-15(月) [長年日記]
▼ 日記
起きると午後11時(;´Д`) 最近1週間が5日くらいしかない感覚だ。腹が減ったら適当につまみながら、朝まで読書。佐倉統『遺伝子VSミーム 教育・環境・民族対立』(廣済堂出版)と、いしかわじゅん『秘密の手帖』(角川書店)を読了し、佐倉統 編著『未来の遺伝子』(東京書籍)を読み出したあたりで気が付くと火曜日の昼前。
▼ Hotwired 生物のように自分で修復や複製を行なうコンピューター(上)、 (下)
▼ Hotwired ハッカー集団、完全匿名制ピアツーピア・システムの公開を準備中
いくらアプリケーションレベルで匿名性を確保しても、ネットワーク層のプロトコルを押さえられたらどうするのだろう?
▼ dpreview.com Fujifilm Japan factory tour report
デジカメの工場ってなかなか見せてもらえないんだよなぁ。海外支社経由で攻めるとは上手いぞ。うらやましい。
■2002-07-16(火) [長年日記]
▼ 日記
昨日からボーっと本を読み続けているうちに台風もどっかに行っていた。これは幸いと着替えてお出かけ。大塚でKちゃんのライブを見る。
今回は生徒の方は今ひとつ。最後のバンドがJoe SatrianiやSteve Vaiをやってくれたのが面白かったけど。トリのKちゃんは、今回はすべてオリジナル。しかもプログレ。イントロから5/11とか7/11が入り乱れる変拍子の嵐で、毎度のようにお客も置いてけぼり。つーか、一般人よりリズム感があるはずのKちゃんの弟子ですら拍を追いかけるのあきらめていたぞ。MCで「次の曲は普通の7拍子です」と言うと会場が沸くのがらしくて微笑ましい。メンバーは、前回と同じギターの人に、パーカッションにツボの人。加えて、Kちゃんとも長いつき合いのスキンヘッドのドラマー。やっぱり生徒との年期の違いって、特にリズム隊に顕著に出るもんだ。前回よりも息が合っていたし、パーカッションのトラブルがあったのが残念だけど、個々の曲の完成度は上で楽しめた。
終わってから声を掛けると、今日は特に疲れた様子。ま、オリジナルの曲ばかりで手を休める間もなかったからなぁ。来週のライブの時間だけ聞いてから退散。帰宅すると、明日の朝一の取材のために早寝。
▼ とりあえず、水泳にも強いミームが見つかったみたいで良かったな(笑)。
■2002-07-17(水) [長年日記]
▼ 日記
早起きして、朝っぱらからコスプレ喫茶の取材。狭い店内にその手のメディア(?)が勢揃いしたためか、もう大混雑。社長なんかの挨拶が終わって、撮影タイムが始まるとガガガッと前に詰め寄って大わらわ。質疑応答に立つ人もいつも聞き慣れた「日経BPの…」とか「BCNの…」とかじゃなくて、「声優○○の…」とか「美少女○○の…」とかで、なんか新鮮な気分だった。
適当に写真を撮りまくって満足すると、来ていたKさんと一緒に会場をあとにする。一度事務所によって頼まれていた機材を引き渡して、暫し雑談。Kさんが空自出身者とは知らなかった。戦車好きは趣味じゃなくて、生き方だったんだ(笑)。空自の中でも管制関係の方をやっていたようで、アンノウンを発見してスクランブル指令を出したときにエピソードや、パトレイバー2の航空管制のシーンについてなど、思わず濃ゆい話しを聞けてしまった。オレも一度で良いからスクランブル指令出してぇー(笑)。
編集部に戻るKさんを送り出してから、昨日までの日記をアップしたりメールを書いたり。夕方から電話をもらったところから順に取材して回る。編集部に移動して、月刊誌の方の担当者変更の挨拶などをし、ストリーミングで流れるジョブスの基調講演で新iPodを確認してから帰宅。
▼ Hotwired 米スリーコム社から、ビル間を無線LANで結ぶ『Wi-Fi』
▼ AV Watch 東宝、DVD「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」を9月21日に発売
「三日月の椅子に腰かけて」(小学館)刊行記念
奥菜恵さんトークショウ
ゲスト:嶽本野ばらさん
日時:2002年7月28日(日)14:00〜(開場13:30)
会場:青山ブックセンター本店 カルチャーサロン青山
参加方法・注意事項:
定員120名様、入場料500円(税込)
■2002-07-18(木) [長年日記]
▼ 日記
日差しと風が強いのに、湿度も高くて三重苦。この日差しでも午後からは崩れると言うから、油断がならない今年の天気。ところで、ここ2〜3年で夏に強い風が吹くようになってきた気がするけど、これもヒートアイランドと関係があるのだろうか?
今日は時間がないので本屋も寄らずにまっすぐ事務所へ向かう。昼飯も手早く済まそうマックへ行ったが、昼時のマックの混み具合を甘く見ていて思ったより時間を食う。。日中はずっと取材。事前に聞いていた話と違うことが多く、収穫はヒドく少なし。
空いた時間でデジカメ用のクッションケースやマイクロビーズのリストクッションにDVD付きおにぎりを購入。マイクロビーズの感触はクセになる。
今日発売のDVDについて来たおにぎりのアップ→。これだけ意味のないオマケも珍しいぞ。アップで見ると、結構本物っぽいけど、残念ながら宮さんの指紋は残っていない(笑)。
▼ 家電系小売店の店員が、Xbox専門のフロアのことをゲイツ売場といっていたのにヒドく受ける。
▼ ロボットジャーナル No.002を買い逃していたことに今頃気づく。そろそろ直販でないと買えないかな?
▼ Windows XP 付属の MS-IME2002 で、「ぎれ」を変換すると「ピカチュウ」が出てくる
バグにしてはできすぎだし、イースターエッグにしても意味不明だ。
■2002-07-19(金) [長年日記]
▼ 日記
今週は土曜日が祝日と言うこともあって実験的な意味も兼ねて仕事の方のスケジュールを一日早めてみた。が、これが間違いの元だった。こちらが一日早めても、世間様はそうはならないと言うことがよくわかり、結局、事務所に缶詰になる日が一日増えただけであった。
午後1時から9時まで外取材。晩飯はペッパーランチでヒレステーキ。事務所に戻って3時間ほど仮眠してから仕事に取りかかる。
▼ 今日から売ってました。CyberShot U。実売は2万5千円弱といったところ。あっ、右のはワタシんじゃなくて、編集長のです。さすがに今月はもう買ってられません。 横幅はEXILIMとほほ同じで、高さは約7割。厚みは約2倍といったところ。ちょっとだけ触ってみましたが、やっぱりオートフォーカスの威力は素晴らしく、パリッとした解像感はEXILIMでは到底望み得ない。起動時間も早く、レンズバリアを開いて1〜2秒で撮影可能になる。
うーん、これはちょっと良いかもしれない。値段といい、ソニーのブランドといい、とりあえず何でもいいからデジカメが欲しいという人はこれを買っておけばいいんじゃないかな。値段以上に良くできていて、これだけ使いでのある製品は、ちょっと他に見あたらない。
唯一の弱点は液晶。EXILIMの半分以下の大きさで、さらに半透過型反射液晶なので色味もちょっと変。撮った絵の出来不出来を、後から液晶で判別するのはちょっと難しい。失敗が怖い時は同じ絵を何枚も撮っておいた方が良いかもしれない。
■2002-07-20(土) [長年日記]
▼ 日記
土曜日の負担を減らすための新スケジュールも、紆余曲折のあげくに結局土曜も取材に出ることになる。それにしても、梅雨明け以降の暑さといったら異常だな。
原稿に終わりが見えたのが午前10時過ぎ。そこで一端切り上げて3時過ぎまで仮眠。起きたらまた外に取材。熱風が顔に吹き付ける。午後6時過ぎに切り上げて、晩飯はビントロ丼。喰ったらまた原稿書き。
ファミリーマートへ行ったら、プロジェクトXのロゴ入りグッズが売っていた(;´Д`) 缶ペンケースや名刺入れくらいならまだわかるが、抗菌防臭ソックスとかまであるってことは、ターゲットはやっぱりその辺の層なのか?
▼ なるほど。有視界以外での接触を避けるということは、ミノフスキー粒子ですね(笑)。実際、公衆無線LAN網が普及した日には、街角でノートパソコンを立ち上げた瞬間、PHS以上の精度で居場所がわかるようになってしまうのか。ちょっとイヤだな。
▼ Hotwired 米海軍の新低周波ソナーで危惧される海洋生物への影響
▼ Game Watch 手軽に楽しめる潜水艦ラジコン ニッコー「サブマリーン-168」
■2002-07-21(日) [長年日記]
▼ 日記
原稿が進まないままダラダラと夜明けを迎える。しまいに何にも考えられなくなったので、机に4時間ほど突っ伏す。起きてから一気に書き上げ、昼前に完成。
外に出て昼飯に江戸前づけ丼。店の主人が、やたらと元気が良いのだが、どんぶりをひっくり返すのは勘弁してくれ。食い終わったら駿河台まで脚をのばして、適当に本屋を覗く。
結局2時間ほどぶらついてから事務所に戻って、残りの作業を済ます。空いた時間で日記を書き上げ、午後10時に退勤。まっすぐ帰宅しバタンキュー。
■2002-07-22(月) [長年日記]
▼ 日記
12時前に目が覚める。昨日までに届いてたマンガを処理。夕方から外出するつもりだったが、赤いと話題になってる「千と千尋の神隠し」のDVDを、ちょっとチェックするつもりで見始めたら最後まで見てしまう。
晩飯を食ってからM原の所へ。もう一度『千と千尋』を見たり、『ナディア』の続きを見てから、4時頃までダベり。最近は、議論がメタレベルになりがち。
■2002-07-23(火) [長年日記]
▼ 日記
起きると午後2時。ガ━━(゜Д゜;)━━ン。また目覚ましを止めるクセが復活したみたい。お台場方面へのお出かけは断念して、夕方まで家で読書。夜はまたKちゃんのライブを見に大塚へ。
今日は、同僚の講師の人とユニットで、一応プロとしてのライブということらしい。メンバーは皆それぞれ活躍しているプロだけあって、さすがに技術はスゴイ。うーん、でも聞いていてあんまり面白くないんだよなぁ。ギターのメロディラインよりも、リズム隊の方を耳が追いかけちゃうのは、ギターの音がちょっと小さめだったせいもあるけど。でも聞いていて何だが自己満の演奏っぽかったっていうのは、意地悪な見方じゃないと思う。アンケートにも手厳しいことを書いたけど、今回は2,500円も取ってんだから、それぐらいはいわせてくれい。
▼ PC Watch 米企業がJPEGの特許ライセンスを主張
GIFに続いてJPEGまでもがプロパテント主義の手の落ちてしまった…。「ラン・レングス・コーディング」というのはJPEGだけでなく、MPEGなどいろいろな画像圧縮技術に使われており、このままではイヤーなことになりそうな気配。ソニーが既に支払っているというのが他の企業へのプレッシャーになっている。アメリカの特許法はサブマリン特許なんて事例があるのも大きな欠陥だが、こういった後出しジャンケン的なことも禁止すべきだと思うんだけどなぁ。
▼ PC Watch 「カシオ EXILIM」、「ソニー サイバーショットU」比較レポート
実写画像はこっち。ラーメンは家系みたいだけど、もしかして六角家かな? レビューのだいたいの趣旨は他でも言われていることや、ワタシの感想と同じ。
▼ 産経新聞 「千と千尋−」DVDに「色赤い」と苦情
▼ AV Watch ブエナ・ビスタ、「千と千尋」の色調について公式見解を公開
▼ ユーザーによる情報はこのページに集まっている。実際に見た感想としては、環境によっては目立たないのは確かだが、PC上で何の補正もしない状態だとホントに真っ赤で見ていられない。さーて、ブエナビスタはいつまでほっかむりし続けられるだろうか。
【RGB混合】 |
【赤成分(R)】 |
【緑成分(G)】 |
【青成分(B)】 |
物証がないんじゃ説得力がないので、ここで試しに実験君。このぺーじの冒頭の千尋が車の中でひっくり返ってすねているシーンを、フォトショップでヒストグラムを抽出して比較してみた。
ヒストグラムは画像の明るさの分布をグラフ化したもので、輝度のレベルが左が0で右端が255になっている。おおざっぱに言うと、グラフの山が左に偏っているほど暗い画像で、右に偏っているほど明るい画像だと思っておけばよい。
最初がRGB混合した状態。なだらかな山で極端に明るいとか暗い画像ではなく、標準的な明るさ。アニメということで、特にどのレベルが高いということもない。次はR成分(赤色)だけの。ずいぶんと赤のレベル高いように見えるが、まあこれくらいなら他の映画でもある。3番目が緑成分。右の方が完全にフラットになってしまっている。そして最後の青成分だが、ほとんど右半分、つまり明るい青がまったくなくなっている。
これでわかるのは、画面が赤くなっているのは、ジブリの指示に基づいて色調を買えた結果ではなく(それならば緑や青成分がある程度あった上で、赤の高輝度成分が多くなっていなければならない)、MPEG2エンコード時に何らかのミスが発生して緑と青の輝度の高い成分をカットしてしまったか、オペレータが素人で色調補正時に赤成分を増やすのではなくて単純に青と緑を減らしてしまったことになる。つまりは製造ミス。 可能性としてはさっきのページの作者が画像をいじっていないとも限らないけど、他のいくつかの検証ページで公開している画像でも同じ傾向が見られたので、それは低いと見ていい。
さて、どうするブエナビスタ?
■2002-07-24(水) [長年日記]
▼ 日記
なんだなんだこの眠さは。今週は、いくら寝ても寝足りない感じ。昼過ぎに起き出しても午後10時を回る頃にはあくびが出るんだから。本格的に夏が来る前に夏バテするのを避けるため、と言い訳しながら午後からのんびり出社。
とりあえず事務所へ向かって、昼飯を食いながら日記をアップ。ヒストグラムを抽出したりしているうちに、結構時間を食う。一度取材に出てから、夕方戻り。そこからカタカタ作業をし続け、午後11時半に帰宅。
AIBOフィギュア届きますた。300円のフィギュアとしては並の出来だけど、正直言ってメディコムトイ製1/4 AIBOの方がいろいろと楽しめると思う。再販してくれないかなぁ。
▼ Hotwired 問題あり? 日本のワイヤレス事情
一イベントの仮設ワイヤレスネットワークの不具合と、日本の通信行政の問題点とを短絡に結びつけて、いったいどうしたいのか意味不明の記事。
▼ ZDnet 突如動き出した「JPEG特許」の大きな波紋
Forgentは今のところターゲットをハードウェアメーカーに絞っている。おそらくそれはハイパーリンクやGIFの特許訴訟の二の舞を避けるためなのだろう。少なくともハードウェアならば誰が何をどれだけ製造しているかが明らかだが、ソフトウェアや既存のサービスを対象にした日には、ハイパーリンク特許の時のようなとんでもない反発が待っているのは目に見えているし、MP3のようにほとんど回収不能な事態になることも避けられる。
▼ 東京新聞 自衛隊員の自殺 5年間で331人
自衛隊内に旧日本軍的な体質が根深いのは事実だが、記事の最後にある軍事評論家とやらのコメントはなんなんだ? 新聞社もただの軍事オタクのバカにコメントを求めてどうする。
■2002-07-25(木) [長年日記]
▼ 日記
午後から止むはずの雨が、いくら待っても弱くなる気配すらないので諦めて傘を差して家を出る。途端に全身ぐしょ濡れになって後悔しきり。事務所に着く頃にようやく小降り。3時過ぎには完全に止んで、今度はとにかく蒸し暑くなる。軽く取材した後は、事務所にこもって細々と作業。あいまにいろいろとメール書き。
じゃんがらの向かいにあるカレー屋の名前は「スマトラ」じゃなくて「ベンガル」です、とこっそり突っ込んでみる。
コアファイターは再現されているのかな?
▼ PC Watch 学習塾の栄光などが「ロボット科学教育コンソーシアム」を設立
なんだか異常にアクセスが爆発して一日でページビューが2000を越えている。どうやら、昨日の千と千尋の件で森山さんのところをはじめいろんなところからリンクを張られたみたいだけど、スラッシュドットのスレにまで貼られていたのは驚いた。それより気になるのはイマジカの社内向けページにも晒されているらしいこと。怖いなぁ。で、専門家としてはどうなんでしょうか? こっそり教えてください。
▼ 朝日新聞 従業員6人の小企業、世界で唯一スターウォーズ玩具発売
記事に出てくるファインモールドのページ。この数年でガレージキットじゃなくてインジェクションキットを製造する小規模メーカーが増えてきたけど、安く作れるような技術革新でもあったのかな。
▼ 読んだマンガ
- 大暮維人『天上天下(8)』(集英社)
- 槇村さとる『Do Da Dancin'!(5)』(集英社)
- 真鍋昌平『THE END(3)』(講談社)
- 鬼頭莫宏『なるたる(9)』(講談社)
- 八神ひろき『Dear Boys ActII(12)』(講談社)
- 安野モヨコ『脂肪と言う名の服を着て[完全版]』(祥伝社)
- 安彦良和『機動戦士ガンダム THE ORIGIN(2)』(角川書店)
■2002-07-28(日) [長年日記]
▼ 日記
毎度々々の週末のカンヅメ仕事。週を追うごとに暑さが厳しくなってきた。今日は鼻の頭の皮がむけてくるし、そろそろ紫外線対策が必要かも。ところどころで記憶をなくしながら午前11時には何とか形に仕上げ、仮眠する。
寝入りばなに疑問に思ったのが、昔からいつでもどこでも寝られるたちで、この仕事に就いてからもたいそう重宝しているんだけど、家の自分のベッドでは枕を新調すると途端に寝られなくなる。なんでだ?と考えながらも、あっという間に落ちていく。
2時過ぎに起きて、昼飯がてらに茶水方面まで散歩。フラッと入った古本屋で立ち読みに没頭してしまい、3時間ほど経過。あわてて戻って原稿書きを再開。が、まったく進まず、息抜きに日記を書いてみたり。
▼ ル・モンド・ディプロマティーク 温暖化問題は技術で解決という工学者たち
炭酸ガス排出規制に伴う排出権の取引を、シンプルにビジネスチャンスと見る連中がいる。
ODAを食い物にしているのは日本企業とムネヲだけに限らないようだ。
▼ bk1 『ガンダム エンブレムコレクション』
▼ エアダスターの中身は圧縮空気なわけで、それをシューシューすることはすなわち膨張させることになって、すなわち断熱膨張というものになると思われるのです。
■2002-07-29(月) [長年日記]
▼ 日記
寝て起きて、本を読んで、M原の所に頼まれものの配達。マンガ夜話の再放送で手塚治虫『メトロポリス』と土田世紀『編集王』の回を見ているウチに、ラブストーリー物のマンガの話しになってしまい、『ベルセルク』の読み方に関してM原に説教されてしまう。お説教は4時過ぎまで続き、結論は「だから理系はダメなんだ」(笑)。はい、スイマセン。
M原曰く『ベルセルク』とは、AC系(アダルトチルドレン)のトラウマを抱えるがゆえ、幸せという物を実感することができずに一度は掴んだはずの幸せを手放してしまい、それをもう一度取り戻そうとあがく話し。すなわち家族回復の物語なので、ガッツとキャスカのラブストーリーが本筋だという。
いやー、全然そんなふうには見ていなかったなぁ。まぁ、オレがそういう風に『ベルセルク』を読めないのにはある程度理由があって、単純に言うとAC系の物語にリアリティを感じられないから。だから、ACに由来するキャラクターの行動原理を実感として理解できないんだよ。まぁ、これも結局はいつものオレとM原の『理性vs本能』の対立点に落ち着いてしまうんだけど。溝は深いなぁ(笑)。
▼ 読売新聞 海に鉄粉、C02吸収が増大
昨日のル・モンドの記事にもあった話し。
▼ Hotwired 他者との協力は脳内の快楽が動機?――協力行動を説明する新理論
うーん、いかにもアメリカ的な研究だなぁ。
▼ Hotwired 人工知能学会に参加する「礼儀をわきまえた自律型ロボット」
■2002-07-31(水) [長年日記]
▼ 日記
どうも最近日記をさぼりがちだ。別に鬱だったり落ち込んでいる訳じゃないんだけど、どうもいまいちノリが悪いというか、アクティブになれない状態で、こういうときは本を読むペースがガクンと落ちる。そのくせ、本に対する興味がなくなる訳じゃないので、買う本の量が減らずに、溜まっていく一方。それを見て、あらためて落ち込んでしまって、ネガティブフィードバックの無限ループにハマっていく。あ〜、何かドカンとでっかい花火でも打ち上げないといかんかな。
精神状態が良くないと、悪いことも重なるもので、本当に今日は立て続けにトラブルが起きてマイッてしまった。
まず一発目は、寝坊した。いや、もうこれは自分が悪いんだけど、何でまたこんな時に限って寝坊するかな、オレは。昔から、絶対に寝坊したらダメだ、これを逃したら人生変わる、と言うときに限って寝坊する。はいはい、失礼。そうでないときも寝坊していました。ごめんなさい。今日は、そんなたいした用事じゃなかったんだけど、過去の寝坊にまつわるトラブルの数々を思い出してしまい、さらにまた鬱々としてしまう。
そして、晩飯を食おうと、目にとまった店に入って、椅子に座って、注文して、荷物を足下に置こうと下を向いたら、チャックが全開。この状態で、電車に乗って、池袋を歩き回って、ショップに裾上げしたパンツを取りに行って、街中を歩き回っていたのか…(;´Д`)。昔、まだ中学生くらいの時にクラスの女の子が、どうしよっかなぁ、教えた方が良いのかなぁ、でもなぁ、と散々じらしたあげくに、チャック開いているよ、と衝撃の告白をされたときのことを思い出して、また鬱々。
食い終わって店を出て、電話で連絡を入れようとしたら、バッグにぶら下げていたホルダーごと携帯電話がなくなっている。家を出てからはまったく携帯のことが頭から消えていて、いったい何時どこで落としたのか見当もつかない。過去にはタクシーの中で落としたことはあったけど、そのときは降りて直ぐに気がついてタクシー会社に電話したので、どこにあるのかは確認できたが、今回は電車の中なのか、歩いているときなのか、店に入ったときなのか、まったくもって記憶にない。最悪だ。
とりあえず、事務所に戻って同僚に携帯を借りて自分の番号に掛けてみる。確かにどこかでは鳴っていて、少なくとも電波の届くところにあるらしい。でも、最近は地下鉄でも携帯の電波中継器を設置してあるところが多いし、自分の行動範囲の地下には多いのでたいして絞り込みはできない。とにかく緊急の仕事だけ済まして、早めに会社を出て、通勤に使った駅の事務所に聞いて回るが、さすがに10時を過ぎるとどの路線も拾得物センターは閉まっていてどうにもならない。
最後の頼みの綱で、地元駅前の交番に聞いてみる。あった!!! 素晴らしい。拾った人に大感謝。いやー、まだこの辺の街も捨てたもんじゃないね。うきうき気分で自転車置き場に向かってポケットに手を突っ込むと、自転車の鍵がない。ガ━━(゜Д゜;)━━ン 最後の最後まで何か事件が起きないと、誰かの気が済まないらしい。勘弁してくれ。ふと、思い出してカバンから家や車や原付の鍵をつけたキーホルダーを取り出してみると、遙か昔に付けた予備の鍵がまだ残っていた。偉い、昔のオレ!
もうこれ以上なんの事件も起きないウチに帰るために、今年一の暑さが残る中を自転車を跳ばす。家に辿り着くと、汗ダクダク。日付も変わって、ようやっとホッとする。
▼ PC Watch T・ZONEミナミ跡地にラオックスがエンターテインメントショップを開店 〜10月10日午前10時に開店予定
ということで、ビックカメラでもドンキホーテでもパチンコ屋でもありませんでした。これは、LAOXが昔ザ・コンピュータ館を作り秋葉原をパソコンの街にする口火を切って、同時にザコンをパソコンショップの旗艦店としたように、オタク系のショップの秋葉原のフラッグシップにしたいらしい。と同時に、秋葉原をかって牛耳っていた秋葉原電気街振興会が、秋葉原の次のメインはオタクだと認めた証でもある。いや、もう今さらなんだけどね。